
体重が増えたのをきっかけに膝の痛みや腫れを自覚する方は少なくありません。
歩くたびに痛みや違和感を覚え「このままではまずいかも…」と、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、体重が膝関節に与える負担や、肥満と変形性膝関節症の関係について解説します。
記事の後半では、体重増加から膝関節を守るための治療法や予防法についても触れますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
■体重が膝に与える負担とは?
体重が増加すると、立ったり歩いたりする際に膝関節へかかる負担が大きくなり、さまざまな悪影響が出る場合があります。
膝関節には、歩行中に下半身が受ける衝撃を吸収する役割がありますが、体重が増加するほど衝撃は大きくなり、関節への負担が増加するのです。
体重の増加が膝関節に与える影響の例は、以下の通りです。
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軟骨が擦り減りやすくなる
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変形しやすくなる
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立ったり歩いたりすると痛みが生じる
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膝関節周囲の筋力が低下する
過去にアメリカで行われた研究から、体重が1㎏増加した場合、歩行中に膝関節へかかる負担は4倍増加することが示されています。
体重が増加したまま生活し続けていると、軟骨組織の摩耗(擦り減ること)や、関節自体の変形を招き、痛みや動かしにくさが出現してしまいかねません。
変形や痛みが出現した結果、自分の身の周りのことも満足にできなくなる場合もあります。
膝関節を保護するために、肥満を解消し、体重の増加を予防することが重要です。
※参照:Stephen P Messier.Weight loss reduces knee-joint loads in overweight and obese older adults with knee osteoarthritis.Arthritis Rheum. 2005 Jul;52(7):2026-32. doi: 10.1002/art.21139.
関連記事:膝がこわばる・痛むのは要注意?「変形性膝関節症」の症状・原因とは
■肥満と変形性膝関節症の関係
肥満体型にある方は「変形性膝関節症」のリスクが高くなる場合があります。この章では、肥満と変形性膝関節症の関係について、詳しく見ていきましょう。
◎肥満は変形性膝関節症のリスクを増加させる
身長と体重によって割り出される肥満度「BMI」が高い方は、そうでない方と比較し、変形性膝関節症のリスクが大きく上がることが分かっています。
オーストラリアで行われた研究によると、BMIが30以上の女性は、変形性関節症を発症するリスクが6.8倍も高くなると示されており、肥満が膝関節に与える影響の大きさを明確に表しました。
また、肥満に当てはまる方は膝関節周囲の筋肉量が少ない場合も珍しくありません。
筋肉量が少ないために関節を支えられなくなり、変形や軟骨の摩耗が進行してしまうケースもあるのです。
※参照:Lauren K King.Obesity & osteoarthritis.Indian J Med Res. 2013 Aug;138(2):185–193.
◎炎症性物質が痛みと腫れを悪化させる場合がある
肥満によって脂肪が増加すると、炎症が起こりやすくなり、変形性膝関節症が悪化する可能性があります。
体内に「脂肪細胞」が増えると、炎症を抑える作用を持つホルモンが分泌されにくくなることが、近年の研究によって明らかになっています。
つまり、肥満体型にある方は体重の増加だけでなく、炎症が起こりやすい状態にもなることから、変形性膝関節症の痛み・腫れ・動かしづらさが悪化するリスクが高くなるのです。
■体重増加による変形性膝関節症の治療と予防
体重が増加した場合、以下の対処法を実施することで、変形性膝関節症の治療と予防につなげましょう。
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食事や生活習慣の改善
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サポーターによる関節の保護
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リハビリテーション
それぞれ詳しく見ていきましょう。
◎食事や生活習慣の改善
食事や生活習慣の改善は、肥満の解消と、変形性膝関節症の治療・予防につながります。
肥満体型になる方には、高カロリーな食事を好む方が少なくありません。スナック菓子やファストフード、アルコールなどを過度に口にするのは控え、野菜や脂肪成分の少ない肉などをバランス良く摂取するようにしましょう。
また、睡眠不足や喫煙などの「生活習慣の乱れ」も、肥満の原因になると言われているため、心当たりのある方は見直すことが大切です。
◎サポーターによる関節の保護
関節にかかる負担をやわらげるために、サポーターを使用するのも効果的です。膝関節のサポーターは、膝関節を圧迫・固定し筋力を補助することで、関節の安定性を高めます。
体重による関節の負担が軽減されるため、痛みを感じにくくなり、立ったり歩いたりするのが楽になるでしょう。
◎リハビリテーション
リハビリテーション(リハビリ)によって膝関節周囲の筋力を身につけること、脂肪を減らすことも大切です。
リハビリで行う「運動療法」では、膝関節の筋力トレーニングや関節運動を実施し、変形性膝関節症による痛みの改善を目指します。
また、有酸素運動の実施や、自宅で行う減量法のアドバイスなどによって、肥満の根本的な解決を目指すことも可能です。
生活習慣の改善と並行して行うことで、痛みや腫れが改善するケースもあります。変形性膝関節症を根本的に改善したい場合は、積極的にリハビリを実施してみましょう。
※参照:日本整形外科学会/変形性膝関節症診療ガイドライン2023
関連記事:膝の痛みに多い変形性膝関節症、何科を受診? 治療法とリハビリについて
■膝の痛みを抱えているなら整形外科で体重の管理と治療を受けましょう
体重の増加や肥満体型は、変形性膝関節症を悪化させる要因の1つです。
膝関節に痛みや違和感がある場合、体重の増加を放置してしまうと、日常生活に支障を来たすほど症状が悪化することもあります。
心当たりのある方は、なるべく早めに整形外科を受診し、変形性膝関節症の治療や肥満の対策・予防についてのアドバイスを受けましょう。
『北砂2丁目だい整形外科』では、変形性膝関節症の治療や、相談も受け付けています。
当院では、膝関節の専門的な検査とリハビリによって痛みを治療しつつ、悪化を防ぐためのアドバイスなどもご提案いたします。
膝の痛みにお悩みの方、体重が増えてから膝に違和感がある方は、ぜひお早めに当院へご相談ください。
