けがや病気、慢性的な不調などが生じた場合、運動療法を行うことで機能の回復を目指せます。

整形外科における治療の一環として、運動療法を勧められた方もいることでしょう。

この記事では、リハビリで受けられる運動療法の効果や内容を解説します。

■運動療法とは 

運動療法は、けがや病気によって低下した体の機能を回復させるために行う「治療法」のひとつです。

筋力や体力を身につけたり、バランス能力を高めたりなど、さまざまな目的で行われます。

けがや病気の治療に運動療法を取り入れることで、日常生活への復帰を早め、再発を予防する効果が期待できます。

運動療法は「理学療法士」や「柔道整復士」など、体と運動の専門家によって提供されるため、安全かつ効果的に行えます。

■運動療法の効果

運動療法を受けることは、体に対して以下のような効果が期待できます。

• 筋力増強

• 関節の動きの改善

• 痛みの緩和

筋力低下や関節の動かしにくさは、日常生活の制限に繋がります。

運動療法を行うことで身のこなしが良くなり、日常生活が送りやすくなるでしょう。

また、体の動きが良くなることで血流が改善し、腰痛や肩こりなどによる痛みの緩和も期待できます。

■リハビリで行う運動療法の種類

運動療法はリハビリテーションの一種として提供されます。

歩く、階段を昇り降りする、家事や身の回りのことをこなすなど、日常生活に必要な動きを改善するため、整形外科では積極的に運動療法を実施します。

この章では、リハビリで行われる運動療法の内容を詳しく見ていきましょう。

◎筋力増強訓練 

筋力増強訓練では、一度低下した筋力を鍛え直すための運動を行います。

けがの治療中に弱った筋肉をもとに戻したり、上手に使えていない筋肉を動かしたりして、体を動かしやすくするのが目的です。

運動療法で行う筋力トレーニングは、理学療法士の指導のもと、無理のない範囲の運動量から始めます。

正しい筋肉の動かし方と、適切な負荷（運動の強さ）を設定することで、効率よく筋力を鍛えることが可能です。

◎関節可動域訓練 

関節可動域訓練は、硬くなった関節の動きを改善するために行われる運動療法の一種です。

骨折の固定中や、腱・靭帯の回復を待つ間など、けがの治療中に関節が硬くなってしまう場合があります。

関節が上手く動かせないと作業が上手く行えなかったり、体を動かすときに痛みがでたりするため、滑らかに動くよう訓練しなければいけません。

最初は理学療法士から動かしてもらい、徐々に自分でも動かすようにして、元通りの動きに戻していきます。

◎ストレッチ 

筋肉の柔軟性を高めるため、ストレッチを行う場合もあります。

筋肉が強張っていると、関節の動きを妨げたり、筋力を最大限発揮できなくなります。

ストレッチを受けることで体を動かしやすくなり、他の運動療法を効率よく進めることも可能です。

◎有酸素運動

心肺機能や新陳代謝の改善に向け、有酸素運動を実施する場合もあります。

肥満や高血糖・高血圧なども、整形外科疾患の原因となる場合があるため、必要に応じて有酸素運動を行うことも重要です。

◎動作訓練やバランス訓練

歩行や階段昇降など、日常で使う動きの訓練も実施します。

バランス能力を高め、転倒や筋肉・関節の誤用（間違った使い方）を防ぎ、けがや病気の再発を予防する効果もあります。

■運動療法は専門家から受けることが重要

運動療法を正しく実施するためには、医療機関で専門家の指導を受けることが大切です。

特に、理学療法士や柔道整復師など、筋肉・骨の構造や運動方法の専門家から受けることで、高い効果が期待できます。

理学療法士から運動療法を受けたい場合、整形外科を受診するとよいでしょう。

整形外科では医師の指示のもと、一人ひとりに合わせた運動療法を受けられるため、安心して治療を受けられます。

自己流で運動療法を行ったり、適切な指導や指示のないまま運動を行ったりすると、効率良く運動できない場合もあります。

間違った運動方法によってけがや不調が生じる場合もあるため、医療機関を受診し、専門的な運動療法を受けましょう。

■運動療法をご希望の方は整形外科へご相談ください

運動療法を受けることで、弱った筋肉や関節の動きの改善が期待できます。

けがや病気の後、元通りの日常生活に復帰するためには、体の動きをもとに戻すことが非常に重要です。

『北砂2丁目だい整形外科』では、理学療法士による専門的な運動療法を提供しております。

医師と理学療法士の連携により、患者さん一人ひとりの治療経過に合わせた適切な内容の運動療法を提案可能です。

けがや不調からのすみやかな復帰をご希望される方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。