急激な腰の痛みによりベッドから起き上がれなくなった経験はないでしょうか?
いわゆる「ぎっくり腰」の場合もありますが、強い痛みや足のしびれがある場合、腰の病気の1つである「腰椎椎間板ヘルニア」になっているかもしれません。
この記事では、腰痛の原因となる「腰椎椎間板ヘルニア」について、原因や初期症状を解説します。
■腰椎椎間板ヘルニアとは?
腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある「椎間板」が飛び出したり破裂したりして、腰や下半身にさまざまな症状が出現する病気です。
椎間板やその中身が飛び出すことで、背骨の中を通る「脊髄(せきずい:脳と繋がっている太い神経のこと)」が圧迫され、強い痛みやしびれ、感覚の異常が起こります。
背骨のうち腰の部分にあたる「腰椎(ようつい)」は、衝撃を受けやすいため、椎間板ヘルニアが起こりやすい場所です。
そのため、若年から中高年まで、幅広い年齢層の方に見られます。
悪化すると痛みやしびれが強くなり日常生活に支障が出るだけでなく、治療しても神経に後遺症が残る場合があるため、早めに治療することが重要です。
■腰椎椎間板ヘルニアの原因
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板が背骨の列から飛び出したり破裂したりするために起こります。
健康的な椎間板は簡単にヘルニアになることはないため、発症にはさまざまな要因が関係している場合が多いです。
腰椎椎間板ヘルニアを発症しやすくなる要因として、主に以下があります。
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加齢
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太りすぎ
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過去の腰のけが
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腰に負担のかかる運動や作業
上記の中でも、腰椎椎間板ヘルニアの原因として一般的なのが「加齢」と「太りすぎ」です。
健康な椎間板は水分を多く含み、弾力性が保たれています。
しかし、年齢を重ねていくと椎間板の水分は徐々に失われていき、腰へかかる衝撃や力に耐えられなくなって、ヘルニアが生じる可能性が高くなるのです。
また、体重が重いほど椎間板にかかる力も大きくなり、ヘルニアも起こりやすくなります。
さらに、腰痛やぎっくり腰などを繰り返している方、日頃から腰に負担のかかる運動や作業を繰り返している方は、腰椎椎間板ヘルニアを発症しやすいと言われています。
年齢や体重、生活スタイルなどが腰椎椎間板ヘルニアの発症に関わるため、腰痛を自覚した場合は自分が上記の要因に当てはまらないか確認しましょう。
■腰椎椎間板ヘルニアの初期症状
腰椎椎間板ヘルニアの早期発見・治療には、初期症状を理解しておくことが重要です。
腰椎椎間板ヘルニアでは、以下のような初期症状が見られます。
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腰痛
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お尻や足のしびれ
初期には腰痛や下半身のしびれが出現する場合が多いです。
前かがみになると症状が強くなる場合、ただの腰痛ではなく、腰椎椎間板ヘルニアが起こっている可能性があります。
また、急激に腰椎椎間板ヘルニアを発症した場合、起き上がることのできないほどの腰痛に見舞われる場合もあります。
いわゆる「ぎっくり腰」の状態になった場合、単なる腰痛ではなく腰椎椎間板ヘルニアを疑い、はやめに検査を受けることが重要です。
■腰椎椎間板ヘルニアが悪化するとどうなる?
椎間板ヘルニアが悪化した場合、痛みやしびれの他に以下の症状が出現する可能性もあります。
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足に力が入らない
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排泄(はいせつ)をコントロールできない
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治療後も後遺症が残る
長期間神経が圧迫され続けると、足を動かす機能が影響されてしまい、膝や足首に力が入らなくなる場合があります。
つまづきやすくなったり転んだりするようになり、杖やサポーター、車いすがなければ移動できなくなる場合もあるため、注意が必要です。
また、重度になると尿や便をコントロールできなくなるケースもあります。
日常生活に大きな支障が出るだけでなく、治療をしても症状が改善しないまま残る可能性もあるため、悪化する前に治療を行うことが重要です。
■腰椎椎間板ヘルニアは初期から治療を開始するのが大切です
腰椎椎間板ヘルニアは、若年から中高年まで幅広い世代の方に起こる病気です。
足腰の痛みやしびれ、つまづきやすさなどを自覚した場合は、早めに検査と治療を受け、悪化を防ぎましょう。
腰椎椎間板ヘルニアの検査と治療は整形外科で受けられます。
『北砂2丁目だい整形外科』では、腰椎椎間板ヘルニアの治療や予防、治療後のサポートを提供しています。
腰の痛み、足のしびれにお悩みの方は、お早めに当院へご相談ください。